当研究所では、木材加工流通施設を整備し、北海道産の木材の安定供給をめざしております。
北海道の木材産業は、戦後の復興期から木材需要の増加に伴い、豊かな天然林から産出される木材の加工を通して、道民生活の質的向上と北海道経済の発展に大きく寄与してきましたが、昭和50年代を境にした木材需要の減少と輸入材の増加によって、木材価格の低迷、天然林資源の減少などの情勢変化により、国の森林・林業政策は、森林の多面的機能(環境保全、土砂災害防止、生物多様性保全)持続的発揮を主体としたものに転換しています。
近年は、これまでの長い停滞期の影響により、森林の適切な管理に支障をきたすことが危惧され、その一方で化石資源から環境に優しい木材へ転換することにより低炭素な社会づくりを進めるなど木材利用の拡大に対する期待が高まっています。
さらに日本の内需振興型産業である林業・木材産業の再生を図ることを目標に活動しております。
北海道育ちの木材を利用した家具。
都道府県の中で最大の面積を持つ北海道は、全国でもトップクラスの木材生産量を誇ります。
しかし、北海道の林業の歴史は浅く、森林の多くが天然林で人工林の活用が進んでいないのが現状です。
そうした状況に対し、当研究所では、「いかに北海道産の木材を無駄なく活用できるか」という視点で木材製品の研究開発を実施。
その1つとして、北海道育ちの木材を利用した家具づくりを行っています。
北海道家具
北海道家具は、北海道の工場で職人がひとつひとつ丁寧に作っています。
使用するカラマツ合板は強度が高く表面には節や木目がくっきりと出ていて、化粧合板などでは味わえない、本物の木目の風合いが楽しめる木材です。
テーブル、組み合わせて楽しむキャビネットのほか、お店のカウンター、床など特別なオーダーにも対応します。
なお、使用する合板はシックハウス症候群の原因物質の一つとされるホルムアルデヒトの放散量が最も低いF ☆☆☆☆(Fフォースター)ランクに認定されたものです。
※F ☆☆☆☆はJIS 工場で生産されるJIS 製品に表示することが義務づけられている、ホルムアルデヒド等級の最上位規格を示すマークです。
北海道産の木材のさらなる活用をめざし、家具以外の分野でも研究開発を進めています。
その一環として、北海道国際芸術祭ではモニュメントを制作・展示。
また、木製のサウナやトレーラーハウス、お社などの制作も行っています。
コロガル公園 in ネイチャー(札幌市資料館裏庭 )
コロガル公園は、2012年に山口情報芸術センター[YCAM]で発表された、不定型で起伏のある木の空間に、マイクやLED 照明など「メディア」を使った仕掛けをもつことで、子どもたちが新しい動きや遊びのルールを生み出すことを触発するインスタレーションです。
初の屋外バージョンとして、2014年に大通公園の西に位置する札幌市資料館の裏庭にこれまでにないかたちで設置いたしました。
設計は、北海道を拠点に国内外で活躍する建築家・五十嵐淳さんです。
緑豊かな環境と呼応させるべく、自然素材を活用した「公園」を作るため、当研究所の技術が活用されました。
技術面でも予算内でも構想実現に寄与致しました。
世界初!五角形型のバレルサウナ
輸入製品が大半を占めるサウナ業界の中で、サウナを愛する日本人のために、国産材でしかも「五角形」という世界初のサウナをサムライナウナとのコラボ―レーションにより制作しました。
バレルサウナのコンセプトはそのままに、神社工法®を活かしてペンタゴンフレームを採用。
座った位置から背中に広がりがあるので、見た目はコンパクトながらもゆったりとくつろぎながらサウナを楽しめる仕様になっています。
トレーラーハウス
株式会社We’ll-Being JAPANの依頼により、岐阜県長良川鉄道「美濃市」駅にコワーキングスペースを制作しました。
窓と天井が高く、圧迫感がなく、木の良い香りにホッと落ち着くような開放感のある空間となっています。
内部には照明、エアコンやコンセントが設置され、木造仕様で温かい雰囲気のある空間となっており快適なコワーキングスペースとなっています。
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